ボストンの部屋探しの前に知っておきたい3つのこと【ボスサラ妻が解説】  

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ボストンへの留学、赴任が決まった!

すぐに手続きを進める必要が出てくるのが家です。

さっとインターネットで調べただけでも「家賃が高い!」「探し方がよくわからない」と不安になる方も多いと思います。今回はできるだけ効率よく自分に合うお部屋を探すためのポイントを、現地で不動産エージェントとして働くボスサラ妻がお伝えします。

ボストンは家賃が高い

すでに、簡単にネット検索してみたという方は予想がついているかもしれませんが、ボストンは家賃が高いです。Zumperによる2020年の全米家賃の高い都市ランキングでは全米3位に位置しています。

「全米を代表する都市ニューヨークとかテック企業の集まるサンフランシスコなら理解できるけど、なぜボストンがそんなに高いの!?」と血の気が引く方もいるでしょう。ボストンの家賃が高い理由は端的に言えば、研究施設や大学が集まりグローバルなレベルでの人の流動性が絶えないことです。

コロナウィルスの影響やビザの規制が厳しくなった2021年1月現在でこそ家賃金額は下がっていますが、コロナウィルス流行前の状態に戻れば家賃ももとのレベルあるいはそれ以上に上がってしまう可能性もあります。

このような背景もあり、ボストンおよびその周辺都市では学校を卒業し職についていても、結婚するまで、あるいはお金に余裕が出るまでは、一人暮らしを避けてシェアルームで生活するというのがスタンダードになっています。

家賃が高いというのは、家主の立場が強いことの象徴でもあります。例えば、家賃交渉をするためには家主にかなり優位な条件を提示しなければ通ることはありません。また、部屋の不備がでてきた場合でも生活に支障がないものは修理してくれないということもあります。さらに、契約更新時にインフレ率を反映して2-5%家賃が値上がるというのも日本との違いです。

私も、ボストンに来た当初はこの家賃の高さにビビり、留学先にボストンを選んだことを心から後悔しました。ただ、家賃の高さが表すほど活発な魅力ある都市であることも事実です。せっかくボストンに住むのですから、自分にとってベストな環境を探しましょう!私が考える家を探す効率的な方法を以下に記載します。

優先条件をクリアに

まず、第一に優先する条件をできる限り明確にしましょう。少しややこしいですが、これは条件を絞ってしまうという意味ではありません。

例えば、何を差し置いても自分は予算優先か、家賃が高くても部屋のクオリティ重視か、部屋が古くても希望の学区は絶対に譲れないか、など絶対に優先したい軸を明らかにしておくこととなります。

対して、条件を絞ってしまうというのは「家賃は上限いくらで、部屋は築何年で、希望エリアはここ」という風に範囲を狭めてしまうという意味で、危険な方法です。

このことをまず説明した理由は、ボストン近郊は家探しは簡単ではないからです。自分の希望条件と100%合う物件と出会う確率は限りなく少なくなります。基本的に市場が活発化する5月から8月末までは良い物件は取り合いという状況になり、気に入った物件がある場合には悩んでいる暇はありません。午前中に見せた物件が夕方には取られるというような不動産屋泣かせの土地です。

一方、9月以降春先までは市場が一気に鈍くなります。この時期に市場に出ているということは、リノベーションが終わらなかった、借主が急に退去したなど多くの場合家主の想定外です。選択肢はかなり少なくなりますが、価格は夏場よりも下がることとなります。

優先条件を明確に部屋を探していけばそのほかの条件が合わなくても妥協して早く決断できるかもしれませんし、選択肢が少ない場合であれば単純に条件に合うものを探せば効率的に家が決定できます。

不動産屋か、手数料なし物件か

そんな家探しが難しい場所でどう家を探すのか、具体的な方法を提示します。

①不動産屋に問い合わせる(手数料ありの可能性大)

ボストンにはいくつかの日系不動産店があります。不慣れな英語より日本語で対応してくれるという点では安心できると思います。また、日本とボストンの不動産に関する習慣の違いを教えてくれるというのも利点です。英語でのやりとりに問題なかったりボストンの土地柄をある程度理解しているのであれば、ウェブサイトなどで見つけた現地のエージェントに問い合わせてみてもいいと思います。

一方、不動産屋を利用する最大の懸念は仲介手数料です。自分は不動産エージェントという立場でありますが、不動産エージェントへの仲介手数料はもったいないというお客様の気持ちは十分理解できます。

ちなみに、ボストンでは仲介手数料は家賃の一か月分がスタンダードです。渡米でただでさえ大きな費用がかさみ、家の契約金に保証金(日本でいう敷金)、初月分家賃、場合によっては最終月家賃まで支払わなくてはならないのに、さらに家賃一か月分を支払うことは負担が大きいとは思います。

仲介手数料は絶対に避けたい、、、という場合であれば、以下の方法が検討できるでしょう。

②掲示板やウェブサイト等で入居できる物件を探す (手数料なしの場合が多い)

1~2年程度の短期間で移動する人が多い土地なので、誰かが自分の部屋の引継ぎ手を探している、大家が不動産業者を通さず借り手を探しているということが多くあります。ラッキーにも前の借主が家具を譲ってくれたり安価で売却してくれるということもあるかもしれません。

この方法の問題点は、相手を信用できるかどうかがわかりにくいという点です。ライセンスをもつ不動産業者を通すわけではないので、多くの場合はすべてを個人間やりとりということになります。

多額の契約金の支払い、部屋のコンディションの確認、契約書類の準備等、本来不動産屋が仲介することを自分たちでやることになるので、実際に部屋に入居するまでは安心できず、ストレスがかかります。ボストンの引っ越しに慣れていない場合、相手の言っていることが正しいのかどうか判断するのもの難しい部分があると思います。

私は不動産エージェントなので、もちろん① の方法で探していただければうれしいですが、仲介手数料が大きな負担になるのもわかります。自分は絶対にこの方法で行く、と事前に決める必要もないので、両方試してみて良い物件があれば動いてみることもできるでしょう。

もしもお問合せをご希望であればこちらにご連絡ください。不動産屋は成功報酬なので、契約に至らなければ手数料は発生しません。

最後に

いかがでしたでしょうか?

残念ながらボストンでの家探しは決して簡単ではありません。この記事がこれから家を探し始める方々への参考になれば幸いです。

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