2022年マサチューセッツ州の不動産売買市場を振り返る

生活

こんにちは、ボストンで不動産エージェントをしているボスサラ妻です。


2022年、早くももう12月に突入してしまいましたね!


主人のボスサラから「そろそろ何か書かない?」と言われ、何を書いたらいいものか…。と、考えあぐねた結果、今年のマサチューセッツ州における売買市場のトレンドについて書くことにしたいと思います。


今年の市場を踏まえ、これから家を買いたい&売りたい人へのご参考になれば幸いです。

2022年マサチューセッツ州の不動産売買市場の特徴①:金利の劇的な変化

ボスサラファミリーが家を購入したときの30年固定金利(モーゲージレート)は2%台で推移していました(参考記事:ボストンで家購入【⑤】)が、そこから金利は上昇傾向にあります。


2022年初めは30年固定ローンの平均金利は3.22%だったところが、12月には6.81%となり、今年は劇的な金利変化の年であったことは間違いありません。


今年、アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)はインフレ抑制のために連続して金利の引き上げを発表しています。それに伴って間接的にモーゲージレートも影響を受けているのです。


感覚的にも、今年初めのお客様は皆様とにかく金利が上がる前に家を購入したい!と急いでいる印象でした。


そして今のお客様は金融機関やローンの固定年数を多数比較し、少しでも金利を安く抑えたい!と検討されている方が多くなりました。

2022年マサチューセッツ州の不動産売買市場の特徴②:売買価格は上昇(1~10月までのデータ)

今年は市場にある家の数(在庫数)が1月から10月まではいずれの月も昨年と比較して減少していたため、売買価格は昨年比では上昇していました。例えば、今年の月のマサチューセッツ州の戸建て売買価格の中央値(Median Sales Price)は昨年比で12%を超えていました。

特徴①で記載した金利の上昇傾向も見えていたため、この宅地供給量の低さは金利が上がることを見越して需要が高まっていたことが背景にあります。

一方で秋以降金利の変化により宅地需要量が劇的に下がり、家の価格が下がるかというと実はそうでもないと考えます。

マサチューセッツ州では大学や研究施設が非常に多く、プログラムの開始時期と合わせて9月を過ぎると賃貸および売買市場が鈍化する特徴があります。

以下チャート(Average Mortgage Ratesのチャート)で見るとわかりやすいのですが、30年固定ローンが6%を超えたのは、新年度となる9月を過ぎた時期(需要も供給もそもそも多くない時期)からであったため、価格には大きな影響は与えないのではないかと私は推測しています。

11月と12月のデータがまだ発表されていないため結果は違うかもしれません。

2022年マサチューセッツ州の不動産売買市場の特徴③:前年比で市場日数の短期化

市場日数は募集が開始されて以降、最終的に売買が完了するための合意にいたるオファーが受け付けられるまでの日数を示します。

2022年は市場日数がほぼ各月前年比で短期化されており、特に6月にクロージングを迎えた物件は平均で14日間というとても短期間でした。

平均で14日というと、エージェントが募集を出してから初めての週末を迎えてオープ ンハウスをするかしないか、それともプライベートツアーのみの受付でオファーが既に来て しまうかという程度の速さで、劇的に速いことを意味します。

この背景には 1件の募集に対し多数のオファーが殺到し競争倍率が激化したため、売り手が満足できる条件で早期に合意できた可能性が高いと考えます。

競争倍率が激化するということは、買い手にとっては募集額への上乗せが必要になったり、オファーへの条件付け(コンティンジェンシー)がつけにくくなったりと、希望が通りにくくなることを意味します。

一方で、売り手は自分にとって有利な条件のオファーを選ぶことができ、さらに有利な条件で合意するために買い手に対しカウンターオファーなどもしやすくなります。

最後に

いかがでしたか?

コロナウィルスの影響がまだ残った今年のマサチューセッツ州の不動産市場でした。来年はどうなることでしょうか。

来年もおうちの売買のお手伝いをたくさんできたらいいな~と思っていますので、お気軽にこちらからご相談くださいませ。

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