ボストンで家購入【④】

生活

さて、前回の記事の通り無事にボストン郊外にある家の購入オファーが通り一安心した私たちですが、引き渡しまでにはいくつかの苦労がありました。今回は最初の一難となったインスペクション(家屋調査)とその交渉についてです。

インスペクション(家屋調査)

インスペクションとは購入する物件に対して欠陥がないかなどを売買契約をする前に調査することで、私たちはやっておいてよかったなーと感じたので情報をシェアします。

前回の記事でお伝えしたように、オファーを出す際に提出するオファーシートには「いつまでにインスペクションを行う」というインスペクションの期限を記載します。そのため、オファーが通ったら、すぐに売り手エージェントを通じて、売り手の都合の良いインスペクション日時を確認しましょう。私たちも売り手の都合を確認し、見当をつけていたインスペクション会社に連絡をとり、自分たちの予定も合わせて、日時を設定しました。

当日は、インスペクター(検査官)、買い手エージェント、買い手、(場合によっては売り手エージェントも)が対象物件となる現地で集合し、外観も内装も細かく検査をしていくという流れになります。私たちの場合には概ね3時間程度要しましたが、物件の広さやタイプにより時間は大きく異なるはずです。

私たちがインスペクターに会って開口一番に言われたのは、この家は屋根が歪んでいるということでした。家を内覧した時には全く気付かなかったのですが、通りの向かい側から家を遠目に見ると確かに屋根の形が端に行くにつれて斜めになっていました。「さすがプロは目の付け所が違うな~」と感心するとともに、一番最初からこんな大きな問題が出てきてしまったのでショックを受けました…。

ただ、インスペクターはそういった反応にも慣れているようで、「はい、じゃあ次行きますね~」という感じで次々と他の欠陥を指摘し始めます。実際に見ながら詳しく説明をしてくれるので助かりました。結果的には細かい欠陥はたくさん発覚しましたが、概ね想定の範囲内あるいは修理に費用がかさまないものが多かったため、屋根の歪みほどのショックはありませんでした。

すべての欠陥をあげるときりがないのでここには記載しませんが、翌日届けられたおよそ30ページにも及ぶインスペクションレポートにはほぼすべてのページに欠陥が記載されていました。

発覚する欠陥の多さはもちろん物件により全く異なります。欠陥が少なければ少ない程よいですが、小さな欠陥でもインスペクションで購入前に指摘してもらったほうが安心でもあります。おそらく全く欠陥の見つからない家はないはずなので、数が多いということにはショックを受けなくて大丈夫です。

重要なのは、どれくらい重大な欠陥があり、それに対してどう対応するかという点です。インスペクションの後はすぐに買い手のエージェントとともに、

1.重大な欠陥を明確化

2.売り手にどのように交渉するか検討 

3.購入を続けるか断念するかの検討

を行ってください。

欠陥が気にならない程度であれば交渉は不要かもしれませんし、また、欠陥を受けて交渉をせずに購入を断念することもあるでしょう。

私たちの場合には、やはり屋根の歪みが一番大きな欠陥と考えました。屋根の歪みは家の構造上につながっている可能性もあり、ゆくゆく家のあらゆる箇所で問題が出てくるのではないかと考えました。

交渉開始!

買い手にそのことを伝えたところすぐに「修理費$XXXX払う」という条件を提示されました。この$XXXXは一見大きな金額でしたが、なんの根拠もなくその金額を提示されたことに疑問を持ち始めました。そこで、もう一度家の構造に特化した業者にインスペクションをさせてほしいと頼みました。(売り手は再度インスペクションをすることで時間がかかることを嫌がっているようでしたが、なんとか依頼できました。)結果としては、再インスペクションを行い、その業者からも家の構造に問題をきたすような屋根の歪みではないという証明をもらうことができました。すると、一転売り手は$XXXXのオファーをひるがえし、「問題ないことがわかったのだから修理費は払わない」と言い始めたのです…!

私たちにしてみると家の構造に問題がないとしても屋根に修理が必要なことは明確なので、一切修理費を出さないというのは納得がいきませんでした。そこで、すぐさまありとあらゆる屋根業者にインスペクションレポートを見せて、この屋根の修理にいくらかかると見積もりをとることにしました。

すると問い合わせた10社中2社から返事があり、どちらも$XXXXを超える金額での見積もりでした。その見積りを売り手に提示し、売り手に修理費のうち少なくとも$XXXXは負担してもらうということになりました。

インスペクションとその交渉で学んだことは、欠陥がわかり次第修理に対してどれくらいの費用や労力がかかるのかという見積もりを準備しておいたほうがよいということです

欠陥によっては自分でHome Depot等の住宅資材店に行き代用品を安価で容易に付け替えることができるものもあれば、専門業者に頼み数週間以上かけて修理しなければいけないものもあります。「この修理だとこれくらいかかるな」という簡単な見積もりでもつけられると欠陥の修理に優先順位をつけられるはずです。

長い目で見ると、賃貸の家に住んでいる段階から何か問題が発覚した時に家のメンテナンスや修理に関心を持つというのも役立つかもしれません。自分たちもそうでしたが、賃貸の場合大家さんが修理を手配、費用負担してくれることが多いので、「どういう問題が起きた場合には誰に相談し、いくらくらいかかるのか」まで把握していない方も多いと思います。修理のおおよその見積もりをとる感覚を身につけておくというのは家を購入するときだけでなく、購入してからも役に立つでしょう。

さて、インスペクションとその交渉が済んだ私たちはようやくP&S(売買合意書)をかわすこととなりました。基本的には自分たちの雇った弁護士が売り手の弁護士とともに書類を準備することになります。P&Sにはインスペクションによってわかった欠陥への修理項目やだれが修理費用の負担をするかなどの詳細が記載されるので必ず間違いがないか確認しましょう。

最後に

「やっと交渉が終わったー…。後はモーゲージがおりるのを待つだけ」と安心していた私たちですが、そのモーゲージでさらにストレスフルな状況になるのでした…。

つづく…

タイトルとURLをコピーしました